ステンレスパイプの用途は? 曲げや溶接は?
ステンレスパイプの用途は実はいろいろありますね〜。販売量も多いです。
本当にいろんな使われ方・販売のされ方をしているステンレスパイプですが、例えば「水道の蛇口」「ボイラーのパイプ」あるいは「トイレの配管」なんかもステンレスパイプです。ご存知の通り、ステンレスパイプは水に強い、しかも曲げ加工がしてあるという使われ方が多いんですね。
ステンレスパイプで肉薄規格で販売されているものを使うと、溶接・接合も簡単でしかも水に強く、また曲げ加工も容易。鉄にニッケルやらクロームやらを混ぜ込んで規格化されたステンレスパイプは価格も廉価で販売されています。アルミニウムには軽さではかなわなくても、曲げ加工が容易で低価格な素材として生活を支える素材としてステンレスパイプは活躍しているんですね。
ステンレスパイプを語るには、まずステンレスからでしょう。これはクロームが含有されたスチール鋼で規格化されています。クロームを含有させる規格によってステンレスパイプは加工性や対温変化の少ない金属に仕上がっているので曲げ加工も得意だし、溶接も比較的楽な金属。最も大きな特徴は、やっぱ「錆びない」事でしょうが。
ステンレスパイプの種類
ステンレスパイプは曲げ加工も含めて加工が容易。
だから販売されているパイプの形状も結構豊富です。ステンレスパイプで一番ポピュラーなのは丸パイプでしょう。肉薄のもので規格ものなら様々な曲げ加工に対応し、溶接も楽だから造作創りにも活かせる万能プレーヤーです。
販売価格も比較的安く、庶民の味方ステンレスパイプといえば丸パイプの事でしょう。角パイプは丸ステンレスパイプに比べると曲げの自由度は落ちますが、方向強度が出せるので強度を確保したい造作には最適かな。販売価格は少し高いです。工業用の規格パイプ棚用でよく販売されてます。ステンレスパイプはクロームカラーが定番ですが、ペイントもできるので色で遊ぶ事も可能です。あるいは曲げ加工を入れた後に焼入れをすれば更に溶接強度も上がります。比較的高い価格で販売されるステンレスパイプに多いですね。
平角ステンレスパイプは規格ものが少ない事もあって少し価格は高めです。曲げ・溶接加工に適しているとはいえず、やはり方向強度を重視するタイプの造作向けです。錆びないという特性を生かして、屋外の物置の骨組みとかに適しています。
手曲げでステンレスパイプに挑む
ステンレスパイプの上手な曲げ方でヒントを一つ。
これは工業界では有名な話しですが、オートバイのマフラーの職人さん達の編み出した方法。まずはステンレスパイプに砂を詰めます。普通の砂でいいのですが、ギッシリと詰めます。次に加熱。
これはステンレスパイプが赤熱する程度でいいです。溶接温度までは上げない事。曲げ加工できる程度に緩くなればOK。規格ものの薄肉ステンレスパイプなら家庭用の低価格小型バーナーでも赤熱は楽勝なはず。それで、ステンレスパイプの両端を持ってユックリと、でもグイッと曲げます。
この時、砂は相変わらずギッシリと詰まっている事を確認して下さい。砂が詰まっているので、ステンレスパイプの赤熱した部分だけが「クキ」と曲がる事なく、滑らかに曲がるはず。工業規格サイズのステンレスパイプなら、曲げステーもあるので赤熱しなくても曲げはできますが、やはり「赤熱+砂ギッシリ」の手法を使うと滑らかに曲がります。
これがステンレスパイプの手曲げという手法。こうして手曲げしたステンレスパイプを溶接でつなぎ合わせれば、流行のモダンアートも綺麗に仕上がりますよ。